太極拳の練習方法

太極拳の本当の練習方法

本当の太極拳の練習方法は以下の工程を踏まえる事により本当のものが身につきます。

「柔軟」 → 「呼吸瞑想」 → 「気功」 → 「太極拳」 → 「推掌」 → 「収功」

1.柔軟(からだをほぐす)

心と身体はひとつです。
太極拳をいきなり始めても心を込めて集中して太極拳をすることはできません。
最高の太極拳の練習方法は練習時に深い瞑想状態(入静する)にならなければなりません。
滅多に入ることができない「入静状態」へは まず身体をほぐし心をリラックスさせなければすべては、はじまりません。

2.呼吸瞑想(氣の元である精を集める)

太極拳は動く瞑想といわれます。
動きながら心を鎮める。。。。
実はとても難しい事をしているのです。
普通の人達の練習ではこの境地へ至るプロセスがありません。 ただ、形を重視し綺麗に動く事だけを行っています。 この心の境地は非常に矛盾しているため、誰も理解ができません。 しかし、その高度な「動中の静」もまず、動かないでじっとしていれば、 普通の人でも味わう事が比較的簡単にできます。
初心者が集中力の練習をするとき、はじめは電車やうるさいところでは 集中できなくても、山に入ったり、静かなところで、心落ち着けて座れば 集中できるのと同じ様にまず動かないで深い心の状態をつかみ感触を覚え、 その感覚を動きの中で徐々に行うようにすれば、 「動中の静」は必ずつかめます。
陰と陽があるように、真の深い心状態を掴むためには動と静の両方から行えば はやくつかむ事ができるようになります。
「力を抜け!」と言われて一生懸命力を抜こうとしても全く抜けません。
どうすればいいか?
力を抜くには逆に力を入れるのです!!
そうすれば、抜くがよくわかります。 陰と陽のように片方だけ見てはよくわかりません。
両方からの観点ではじめて本当のものが見えてきます。
太極拳(動中の静)だけではいけません。 呼吸瞑想(静中の静)をしないと動中の静を掴むのを遅らせます。 道場では必ず呼吸瞑想を取り入れています。

3.氣功法(氣を感じる)

氣が出ているとまるで、海の中にいるような空気抵抗を身体全体で感じます。
初心者の人でも手のひらがあたたかくなったり、風船をはさむような感覚ができます。
そういう身体にはっきりとした感覚が自覚できない人は イメージ力と集中力がとても少ない人です。 しかし、イメージ力も集中力も鍛えれば必ず高まりますので、 できなくても何気に一生懸命つづけていると必ず気の感覚がでてきます。
ただ、さっきも言ったのように動きの中で氣を出すのは上級です。 かなりの訓練(時間)が必要となります。
そして、その状態に至る最短の方法は まず、ほとんど動かない状態(静止)して氣を感じるようにする。そして氣の感覚ができてきたら、すこし簡単な動きをしてみて 同じ感覚がなくならないか持続させていきます。
太極拳でこの感覚を保ちながら行わなければなりませんが、 最初は型を覚えるので精一杯なので、必ず氣功法してその感覚を忘れないように しておくとよいでしょう。

4.太極拳(氣を練る)

5. 推手(氣を発する)


<まとめ>
最高の練習工程は、身体をほぐすことによってまず日常のストレスにとらわれている心のこわばりをとり(柔軟) 深い呼吸をして氣(精)を集めて(呼吸瞑想) 氣 を感じてすこしづつ感覚をなくさないように感じるようにして(気功法) 複雑な動きでも氣を感じて動かす事ができるように太極拳をして(練る) 最後にその集めて練って貯めた氣を自由に出せるようにする!!(発する) 以上の工程を踏まえてはじめて本当の太極拳をつかめるでしょう。

日常が変わるぐらいのパワーはしかるべき練習法をとらなければ無理です。
この工程にそって練習してるところは、ほとんどありませんが 良き師や練習場所に恵まれなかったとしても、自分自身でみなさんが 工夫をされれば必ず本当のものがつかめるに違いありません。
どうか、太極拳が上手になったとか、身体がちょっと強くなったとか そんな小さなことにとらわれない本当のものを目指してがんばって下さい。

太極拳の最も大事な歩法について

弓歩 (gonbu) ほぼすべての太極拳に出てくる足の形を「弓歩」(gonbu)と言います。 とても重要なのでみなさんよく覚えましょう。