太極拳を習いたい方へ

初めての方の為の太極拳の習い方

太極拳の世界と派閥

太極拳の世界は、どこの世界もそうですが、派閥が大きく2つあります。

日本では、楊 名時(ようめいじ)太極拳がまず、大きなシェアをもっています。
楊名時太極拳は書店などに行くと必ず見かけます。

楊名時先生はもともと空手の先生。
50年ぐらい前に、楊名時先生が中国に習いに行って、24式などを習い、その後自分でそれをもとに修行されていました。

まだ、当時ヨガと同じく、「太極拳とはなんだ??」の世界でした。
日本で太極拳を紹介するときに、まだ日本には太極拳についてよくわかっていない人が多く、現在のように日本の太極拳協会や中国から太極拳の先生が来ているわけでもない、まったくの白の状態でした。

そんな中、NHKと縁があった楊名時先生が、縁があり、24式を自分なりにアレンジした、
24式を紹介することになりました。
楊名時先生の空手衣を着た独自の太極拳でしたので、後から北京から本場の太極拳が
伝えられるようになって、「あれ?」っと、なりました。


もうひとつというのが、世界の普及用の太極拳と武術をまとめる中国の北京体育大学の系列になる日本武術太極拳連盟。

楊名時太極拳と中国・日本の武術太極拳連盟は今はお互い大きな団体で、お互いを尊重してよいバランスを保っていますが、末端では、「あちらは偽者」と言って意識している人も多いようです。

私自身は楊名時太極拳のように、音もなくゆっくりと誰にでもやれる太極拳も素晴らしいと思います。中国・日本の太極拳は理論や形がやはり本物に近いものに目指していくように思えます。そして、その他、中国から来た、中国人の方々(上海やいろいろな地域の特徴ある武術や型)がいろいろな小中の団体を立ち上げています。
そんな大きな流派を把握しましたら、ここからが大事なところですので、よく考えてみてください。

日本の指導者もそうですが、特に中国のえらい指導者の方々はファミリー志向が強いので、かわいく手塩に育てた弟子が、他のものを習うということは、裏切られたと思う方が多いようです。

右も左もわからない時に純粋に習いに入ったつもりが、数年たつと、その団体以外の 指導者に習いたいと思って、他の団体やセミナーに行こうと思っても、なかなかできないということになってしまう事が多々あります。 何も知らないとはいえ、それは、どの世界でもそういうものなので、あきらめるしかないと思われます。
ですので、はじめに所属する会はきわめて慎重に選ばれたほうがよいでしょう。


所属団体選びと学び方のポイント

まず、選ぶポイントは以下です。

まったく初心者ではじめての方なら、最初から、いろいろな先生に習うのは避けましょう☆
混乱します。

2・3年ならって基礎ができてから、いろいろな先生に習ったほうが良いでしょう。
私は、ある程度したらその後は、いろいろな先生に習うことを進めています。
何故なら、同じ事を教わったとしても、ある先生からだとよく理解できなかったことが、ある先生からだと理解できたりするからです。
数年してある程度、基礎ができたら、習う方が先生の習いわけをすることが理想といえるでしょう。

しかし、上記に記載した所属団体の問題も発生します。
ですので 一番大事な事は、まず、やはり続けて習いに行けるかどうかです。
どんなに素晴らしい先生に習いたくても、行くのに1時間以上、交通費もバカにならないでは、
やはり続かないでしょう。


次に大事なのは、指導者が団体にとらわれず、どこに習いにってもよいし、誰が習いに来てもよいと思ってくれているかどうかです。
最初に、それを見抜くのは、難しいと思います。しかし、入会してしばらくいれば、その先生の感じもまわりの生徒さんからよくわかるでしょう。

態度の悪そうな怖い方がいれば、必ず、先生の悪口や他の生徒さんの悪口を言ったり、派閥があったりする、怖い教室だと思われます。
私もいろいろな教室も見ているうちに、やはりそういった人が、集まるのは先生が悪いんだなーと思いました。

入って、1・2年ぐらいであれば、まだ何をしても大丈夫だと思いますので、それぐらいで、合わなければ、すぐ離れるべきです。
また、どうしても、その先生について不安がある場合は、どうしても場合はご相談にのります。 客観的な意見でお伝えします。

ただ、あとひとつ習い方で大事なことを覚えて置いてください。
他の先生に習っていて、時々、「どう考えても間違っている」って、思うことも多々あります。
また、疑問に思うことも多いと思います。
私は、自分が絶対に正しいと思わないので、たとえ生徒さんでも間違っていたら、教えてもらって、それを正したいと思っていますが、やはり、プライドが高い先生だと、それはとっても生意気な生徒さんになってしまいます。
いろいろな先生に習う場合は、やはり習っている先生を尊重して習いましょう☆